肘付温泉から月山を越えて
2025年4月28日~5月2日
メンバーM代表、D

昨年9月の真沢以降全く山行をしていないので、そろそろ雪山に入りたいと思って大井沢から障子ヶ岳へ入ったのは3月下旬。久々の単独の重さもあって竜ヶ岳までとなったものの、雪の中のブナ林は最高であった。ただ、消化不良気味でもあったので、このGWは一人で和賀の続きでも歩きに行こうかなと思案していたところ、宮内さんから表記のお誘いがあって、地図を見てみると朝日まで縦走できればこれは面白そうと思い、速攻で夜行バスを予約してしまった。
新宿バスタから寝てれば山形。夜行バスは快適だ。山形駅から新庄までローカルで、肘折温泉終点まで温泉バスで向かう。山奥のレトロな温泉街に後ろ髪をひかれつつ、大きく膨らんだザックでよろよろと歩き出した。曇り空でまあまあ快適な天気でもあり、月山方面から降りてくるスキーヤー2組。1組は8名ほどの団体さんで西川町山岳会恒例の念仏小屋ツアーとのこと(後日月山で聞いた話)。途中大森山のところで違った方面に入ってしまったが、あたり一面全ブナ林の森で見事であった。この日は赤沢川の源頭付近でタイムアウトとなった。
2日目は出来れば月山を越えたいと思っていたものの、昼頃、念仏ヶ原に着いたころから雨が激しくなってきて、月山へ向かう途中でびしょびしょ感が半端なくなってきたこともあり、そそくさと小屋に避難。当初、念仏ヶ原に小屋があるとは思っていなかったが、入ってしまうと実に快適で、外の暴風雨へ出かける必要が全くなくなった。夕方頃からは横殴りの吹雪に変った。
3日目、今日月山を越えないと障子ヶ岳までは届かないねという朝、外は雨模様で風が強い。それでも小屋を一旦出発して進んだものの、みぞれ的な強風の雨ですぐにびしょびしょになり、月山方面を望んでも多分越えれないだろうといことで小屋に舞い戻り。少し天気待ちしましょうか、などと布団にくるまっていると、なかなか天気も回復しなく、結局時間的にも今日は小屋泊まりで明日月山を越えようということで快適な小屋寝を決め込む。さすがに2泊ともに我々だけで、静かな念仏ヶ原であった。
4日目、天気予報もGW中この日だけ晴れ模様。ゆっくりペースで長い長い月山の登りをこなす。山頂からは大朝日までの朝日連峰や北側には鳥海山が良く望まれた。朝早いので誰もいない山頂から下っていると、恐ろしいほどの登山者が晴れた雪面を登ってきていた。大方はスキーやボーダーの中にツボ足の登山者もいたが、中には運動靴に肩さげバック的な登山者もいて、山形県人気スポット的な雰囲気を醸し出していた。この日は、湯殿山の藪尾根に苦労しつつ、大越を越えて、鍋森方面へ入ったところまで頑張った。
5日目、鍋森から赤見堂くらいまでは行けるだろうと踏んでいたものの、ホワイトアウト、強風でなかなか進まないこともあり、先行きを思案して大越へ引き返して下山することとなった。
月山第一トンネルでヒッチハイクし、西川道の駅へ送って頂いた。宮内さんのヒッチハイクテクニックに脱帽。まだ朝8時前であったが7時より入れる道の駅併設の水沢温泉館はこれまたすばらしい。路線バスで寒河江、JRで山形に出て帰京。
当初のもくろみでは障子ヶ岳を越えて大井沢までというところで少々消化不良気味となったものの、自分にとっては未知であった月山周辺はとても新鮮でした。つながると言えばつながってる山形から新潟にかけての尾根を歩く人などいないと思っていたのでしたが、10年ほど前の記録で同じ積雪期に肘折温泉から葉山までの縦走記録(停滞なし7日間)がある(山人小屋さんのブログ)。今回のGWは天気に恵まれなかったのが残念でしたが、次回は大越から朝日連峰へとつなげてみたいという希望が出てきたのでした。(END)
4/28(1日目)肘折温泉11:30~赤沢川源頭部15:00
4/29(2日目)幕場6:00~小岳~念仏ヶ原避難小屋12:00
4/30(3日目)停滞
5/1(4日目)念仏ヶ原避難小屋5:30~月山~湯殿山~大越~c1071手前コル(鍋森方面への尾根)
5/2(5日目)幕場~大越~月山第一トンネル下山







