頚城 笹倉温泉から放山 山スキー
2025年3月23日(日) Oほか1名
糸魚川の梶屋敷という日本海側に面した集落には残雪は全く残っておらず春の様相を呈し、不安を抱く。そこは豪雪の山、頚城。入山口の笹倉温泉に近づくに従い、積雪量は段々と増し豊富な残雪に迎えられる。笹倉温泉の駐車場に駐車しようと旅館に声をかけたところ、日帰りの入浴客が駐車できない苦情が絶えず、駐車は断られた。少し戻った右側に伸びる道の数台駐車できるスペースに停め、雪に埋まった水田からシール登行を始める。
水田を抜けると幾分傾斜を増した杉林に入る。すっきりしない出発時の天気はガスに包まれるものの、標高を上げるに従い、徐々に青空が拡がってくる。1079m標高点に達する頃には、烏帽子岳から阿彌陀岳、鉢山、昼闇山、焼山、火打山、容雅山、不動山から大毛無山に至る頚城の山並みが目の前に拡がる。中でも火打山、焼山よりも昼闇山の真っ白なカールがひと際目に焼き付く。

前日の強風の余韻が残っているのではという懸念は払拭され、ヤッケを着なくとも済むぐらいの風に和らいでいた。鋭鋒の権現岳、鉾ケ岳が頂上からの眺めで目に止まり、3月に雪稜を登った記憶が蘇った。その頂上ではシャルマンスキー場からの14~15人の大集団が加わって、一気に喧騒に包まれる。

滑り始めから待っていた重い雪は、日差しの強さもあって標高を下げるにさら重さを増し、雪にスキーをからめ取られる。スキーが雪に突き刺さり、ビンディングが外れるほど雪が腐っていた。私にはこなしきれない雪となっていた。



